32. 【睡眠健康経営:Workplace Wellness Design】 世界の史上最悪とされる事故の裏には「睡眠不足」があった

皆さん、こんにちは。

睡眠不足だと単純ミスが増える、集中して考えられない、思考がまとまらない、マイナスな感情を抑えられないなど、皆さんも1度は経験があると思います。しかし、時に寝不足は「自分ごと」だけで済ますことはできず、人の命を奪う恐ろしい事故のトリガーになることもあるため、決して軽視できません。取り返しがつかない事故の原因の裏には、実は日々の睡眠不足が関係している可能性が大いにあるのです。

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世界に衝撃を与えた大事故の背景には、「睡眠不足」があった

1986年には世界中の人々に衝撃を与えた忘れられない事故が2つ起こっています。1つ目はアメリカ国民の期待をのせたチャレンジャー号の爆発事故。打ち上げ直後に爆発、四散し、以降2年間NASAはすべての有人飛行を取りやめたといわれています。この爆発事故が起こってしまった背景には、就業中の飛行士の睡眠不足、睡眠異常がミスの原因の1つであることが報告されているのです。
2つ目は、世界最悪の原子力事故と呼ばれたチェルノブイリ原発事故。この事故もまた、就業中の操縦士の睡眠不足、睡眠異常がミスの原因の1つであることが報告されています。
さらに、1979年、アメリカのペンシルベニア州にあるスリーマイル島の原子力発電所で起きた大惨事も、作業員の睡眠不足による判断ミスが原因のひとつであったといわれているのです。

集中力は低下、注意力は散漫に、反応は遅くなる

ある研究では、1日平均4時間しか睡眠をとっていない人は、注意力が散漫になり、反応も遅くなることが分かっています。1日くらいの寝不足では体調を大きく崩すことはありませんが、ダイレクトにダメージを受けるのは脳です。集中力や倫理的思考力、情報処理能力は低下し、注意力は散漫になり、反応は鈍くなり適切な判断力を失います。協調性にも欠け、感情のコントロールも難しくなり、当然事故やミスのリスクは大きく跳ね上がってしまいますからとても危険です。
毎日の適切な睡眠時間の確保は自分の身体、心、脳の健康を維持するため、そしてまわりの人々や安全な社会を守ることにもつながります。理想の睡眠時間にはそれぞれ個人差はありますが、厚労省が推奨する6~8時間の睡眠時間は確保できるような生活のタイムマネジメントを行っていきましょう。



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