41.『不眠症』を決める鍵は、夜ではなく昼間にある

皆さん、こんにちは。

「眠れない」という経験は長い人生の中で誰でも1度は経験する感覚であり、不眠の内容(種類)も様々です。なかなか寝付けないタイプ、夜中に何度も目が覚めてしまうタイプ、早朝に覚醒してしまうタイプなど、不眠にも色々なタイプが存在します。

きちんと理解できている?「不眠症」の定義

眠れない日が数日続くと「自分は不眠症なのでは?!」と不安に感じてしまう方もいらっしゃると思いますが、数日眠れなかっただけで不眠症と診断されることはありません。「不眠」=「不眠症」ではないのです。
ここで、改めて「不眠症」の定義についておさらいしましょう。
下記のスライドをご覧ください。①~④の症状が少なくとも週3回以上あり、それにプラスして「日中の社会生活に支障がある」と感じる場合に、「不眠症」を疑います。

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「日中の社会生活に支障がある」とは、下記のような症状です。

・疲労、または倦怠感がある
・注意力、集中力、記憶力の低下
・社会生活、あるいは職業生活上の支障、学業低下
・気分がすぐれなかったり、イライラする
・日中の強い眠気
・やる気、気力、自発性の減退
・職場や運転中などに過失や事故を起こしやすい
・睡眠の損失に相応した緊張、頭痛、または胃腸症状が認められる
・睡眠について心配したり悩んだりする

「日中の機能障害」の有無が不眠症を疑う鍵

不眠症を考えるとき、夜間睡眠中に出現する様々な症状意外に「日中の機能障害」が並行して存在していることが必須になります。ものすごく極端な言い方ですが、上記の①~④に当てはまる症状が夜間にあったとしても、日中に何も問題がなく快適に過ごせているのであれば不眠症ではないということになります。
ご自身の睡眠を振り返るときには、夜間の睡眠の状態をモニターすることはもちろんですが、ぜひ併せて昼間の自分の気分や体調なども気にするようにしてください。もし「普段と違うな」と感じることがあれば、一言程度で良いので手帳などに書き込んだり、スマホに記録としてメモを残しておくなどしておくと良いでしょう。

「眠れるかな?」と心配し過ぎることでかえって眠れぬ夜を自らつくり出してしまうケースもあるので、あまり神経質になり過ぎないことも大切ですよ。



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