29. 『羊を数えて眠れる』のは、欧米人だけだった!

皆さん、こんにちは。

昔から、眠れないときの対処法のひとつとして「羊を数える」という方法が言い伝えられていますが、ある調査によると羊を数えて実際に眠れた経験があるという人は1割以下だそうです。
そもそも「羊を数えると眠れる」という説は、どこからやってきたのでしょうか?

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羊を数えると眠れる欧米人、眠れない日本人

眠れないときに羊を数えるという方法は、もともと欧米から始まったといわれています。諸説ありますが、羊を数えることで眠くなるメカニズムは大きくわけて3つ。
①大自然の景色を想像することで気持ちがリラックスし、さらに癒やしの象徴ともいえる羊をただひたすら数えるという単調な作業の繰り返しで眠気が誘発される。
②「シープ(SHEEP)」と繰り返すことで自然と腹式呼吸になり、眠りモードの副交感神経が優位になる。
③「シープ(SHEEP)」の発音が「スリープ(SLEEP)」に似ているので、数えながら眠りに入る暗示を自らにかけられる。

上記3つの理由から、眠れないときに羊を数えることが有効だという説が濃厚なのですが、残念ながら日本では羊飼いの光景はほとんど馴染みがありませんし、日本語で数えるときは「シープ」ではなく「羊が~」と数えるので、腹式呼吸にはならないし、「睡眠」とも発音がかけ離れています。
よって、羊を数えることで眠れる効果は欧米人にはあるかもしれませんが、日本人には効果があまり期待できないということが考えられるのです。

日本人が眠れないときに唱えるべき言葉とは?

では、私たちが眠れないとき、羊以外の何を数えたら快眠促進効果が得られるのでしょうか?おすすめなのが「ひとつ、ふたつ・・・・」という「数」を唱えるという方法。ゆっくり「ひとーつ、ふたーつ、みーっつ・・・・」と数えていくと、腹式呼吸に近い呼吸リズムになり、自然とリラックスできて眠気が訪れやすくなります。ただし、あまりに数が大きくなるとかえって焦りや不安感から眠れなくなってしまうことも考えられますから、「10」まで数えたら再び「ひとーつ、ふたーつ・・・」と戻るようにしましょう。
パートナーが一緒に寝ていて声に出して数えられないときには、頭の中で唱えながら、呼吸はしっかり合わせていくようにしてくださいね。



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