皆さん、こんにちは。
睡眠の講演で全国色々なところへお伺いさせていただきますが、地域によって平均の睡眠時間は異なります。「47都道府県中、どこが1番睡眠時間が短いと思いますか?」と質問をすると、決まって「東京都!」というご回答をいただくのですが、実は、大都市で眠らぬ街というイメージの強い東京都や大阪府より眠っていない睡眠不足な県が存在するのです。
眠らぬ神奈川、千葉、奈良県民。その理由とは?
睡眠不足第3位は、意外なことに奈良県の456分。続いて、第2位は千葉県の453分。不名誉な第1位に輝いてしまったのは、神奈川県の451分です。神奈川県の皆さん、いかがですか?身に覚えはありますか?
ちなみに、東京はワースト4位で456分で、ワースト5位は埼玉県の457分です。
東京などの大都市では仕事で帰宅が遅くなり睡眠時間が圧迫されることは容易に想像がつきますが、大都市の近郊の県がここまでワースト入りしているところをみると、一概にはいえませんが、やはり「通勤時間」が関係しているのではないかと考えられます。
通勤時間が60分を超える場合、朝は早く起きて夜は遅く帰宅する構図が出来上がってしまい、おのずと睡眠時間が削られてしまう傾向が高まると思われます。
「近くに住む」は、手軽な睡眠不足解消手段?!
以前、睡眠の講演の際、ある先生が「寝不足なら会社の近くに引っ越しなさい」とおっしゃっていました。そのときは会場内に笑いが起こりましたが、確かに県別の睡眠時間を見てみると理にかなっているように感じます。人は帰宅をしてから就寝するまでのリラックスタイムとして約90分は必要といわれているのですが、やはり通勤に60分~90分時間がかかってしまう場合、リラックスできる時間が削られて眠りの質が浅くなってしまったり、そもそも睡眠の時間が確保できないという状況に強いられてしまうケースがあるようです。
家族やお金などを考えると引っ越しは簡単なことではありません。しかし、仕事中の眠気が耐えられないほど強かったり、集中力が続かず仕事のミスが多いように感じる方の場合は、1つの提案として会社の近所に引っ越すのは手かもしれません。
(あまり近すぎても、それはそれで気持ちの切り替えができずにストレスを感じてしまう方もいらっしゃると思うので、そのあたりはご自身の感覚を大切にしてください。)
仕事の、健康の、人生そのもののクオリティを最大限上げるためにも、適切な睡眠時間の確保は必要不可欠です。明日のために、「眠る毎日」を心がけてくださいね。