皆さん、こんにちは。
過酷な労働環境・労働条件のもと必要な睡眠時間も確保できず、心身の疲労が蓄積される日々をなんとか気合で乗り切りながら業務を遂行しているという方が少なくありません。
研修や講演を通じて、「ハードな日々に心を壊してしまった」、「このままでは死んでしまうと思って、退職をした」という内容のお話やご相談を頻繁に耳にします。
社員の睡眠問題放置は長期スパンで企業へ悪影響をもたらす
寝る間も惜しんで頑張って頑張って働き続けた結果、健康障害を起こして継続的に勤務することが難しくなってしまったら元も子もありません。実際、フィンランドの6千人を対象とした研究では、睡眠に問題がある人のほうが早期退職しやすいということが分かっているのです。睡眠に問題がない群と比較すると、中等度にある群は2.3倍、重度軍は3.7倍も早期退職率が高いという驚きの結果に。
職業不能となる主な健康不調は「骨格筋系障害」が42%、そして、精神障害が約26%を占めました。成果を上げるべく身を削って働き続けた結果がこれでは、まさに本末転倒ですよね。
「たかが睡眠」という認識は、企業、社員、社員の家族全員に大きなダメージを及ぼす
睡眠不足はサイレントキラーともいわれ、ジワジワと、しかし確実に私たちの健康を蝕んでいきます。「たかが睡眠。別に死にやしない」と侮っていると後々取り返しがつかないほどのダメージを背負うことにもなりかねません。
健康上の理由から働けなくなることは、本人が辛いことはもちろん、会社側にとっても経験や知識が豊富な人材を失い、新たなコストがかかり、場合によっては社会的イメージ悪くなるなど、あらゆる面でマイナスになります。また、本人の家族にとっても大きな不安や負担を強いられることになるので、誰も幸せにならない事態です。
個人のQOLを高め、企業を、そして社会全体を活性化させるためには、病気にかかってから「治す」という考えではなく、病気にかかる前に「予防する」という考え方にシフトしていくことが大切になります。ついつい蔑ろにしてしまいがちな「睡眠習慣」を見直すことで社員の心と体の健康をサポートし、企業としてのさらなる体力強化を図っていきましょう。