皆さん、こんにちは。
精神障害に係る労災請求、あるいはその決定件数が2014年に過去最高の推移に達しました。厚生労働省の調査によると請求件数は1456件、うち、決定件数は1307件と、多くの方がメンタルの不調に苦しんでいる状況が高い数値からみえてきます。
ストレス原因の第一位は、やっぱり「人間関係」
平成24年に行われた厚生労働省の労働者健康調査において、職場でのストレス最大要因は41.3%で「人間関係」となりました。続いて「仕事の質」、「仕事の量」という結果になりましたが、圧倒的に人間関係で悩み、ストレスを抱えている人が多いのが現状です。
私自身、様々な企業様へ訪問させていただいたり、色々な方のお話をお伺わせていただく機会が多い中で、確かに職場の人間関係に悩んでいる人はとても多く感じます。実際、勤労者からの電話相談や上場企業のアンケート結果でも、やはり人間関係のストレスがトップにくるそうです。
全く同じ環境でもストレスを「感じる人」と「感じない人」がいることは、皆さんも経験上ご存知かと思いますが、これはストレスに対する抵抗力や認識が個人個人で全く異なるため。ストレスそのものの「受け止め方」やそれに対する「対処能力」、その人がもともともっている「気質」、「体力」によってストレスの感じ方や捉え方は違ってきます。
人間関係を悩ますのは「上司との関係」?
独立行政法人 労働者健康福祉機構の調査によると、職場ストレス原因1位である人間関係の中でも、電話相談で最も多いのが「上司との関係性」だそうです。「職場のソーシャル・キャピタル」のときにも書きましたが、リーダーが寝不足の場合パワハラやセクハラが増え、部下が寝不足の場合リーダーを尊敬できなくなるといわれていますから、どちらか一方でもワーカホリックな状態にあり、睡眠を疎かにしていると、自然と両者の関係性は悪くなってしまいます。そういった社内の雰囲気の悪さはどんどん伝染して全体の空気を淀ませてしまうことになりかません。上司や先輩のほうから部下や後輩に、「今日はもう帰ろう」という声がけをしたり、残業のし過ぎを予防できるようなプログラムを導入するなどの取り組みが必須です。
ぐっすり眠ることで人間関係がスムーズになるメカニズムは、また次回お伝えをいたしますね。