皆さん、こんにちは。
「昼寝」=「怠けている」という印象が潜在意識にすり込まれている日本では、お昼寝の習慣はなかなか浸透しないのですが、アメリカでは「パワーナップ」と呼ばれ、脳と体にパワーを取り戻すビジネススキルとしてエグゼクティブたちにも積極的に取り入れられています。
なぜ仕事ができる人は昼寝をとるのか?
実は、昼寝をとることは身体にも、心にも、脳にも良い効果をもたらすことが科学的に証明されているのです。
様々な健康効果をもたらす「昼寝」の力
「サボリ」「無生産」など、お昼寝に対するネガティブな印象をもつ人がマジョリティであり、それ故に、襲ってくる眠気と戦ってなんとか必死に気合で乗り切ろうと、ガムを噛んだり、冷風に当たったり、タバコを吸ったりして睡魔と奮闘している方も多いと思います。しかし、これらの行いには主観的な眠気を減らす効果はあるものの非常に一時的であるうえに、作業成績を向上させる効果はありません。
「人目が気になってお昼寝など出来ない」というご意見をよく耳にしますが、しかし、昼寝はむしろ生産性を高めるため、自身の健康資産を高めるために積極的にとるべき習慣なのです。
昼寝は気分の改善や眠気の除去、脳の疲労を軽減、パフォーマンスの向上に役立つことがこれまで多くの研究から明らかになっています。さらには、認知症発症の危険性が5分の1以下に軽減されることや、心臓病死のリスクを37%低くするという研究結果も報告されているのです。また、日々の寝不足の蓄積である「睡眠負債」の返済サポート役も担っており、まさに昼寝は良いことづくめな習慣といえます。ただし、昼寝はとり方を間違えるとむしろ逆効果になることも。
守るべき「昼寝」のとり方ルール
まず、昼寝は15時までにとるということが1つ目のルールです。15時以降にとってしまうと、その日の夜間の主睡眠に悪影響が出てしまうため、NG。そして、2つ目のルールは15分~20分程度という昼寝の時間です。短い昼寝は認知症のリスクを減少させることは先に述べたとおりですが、1時間以上昼寝をとっている高齢者の認知症罹患リスクは、昼寝をとっていない人の2倍でした。また、1時間以上の昼寝は目覚め感を悪くすることも指摘されているので、おすすめできません。(高齢者の方は30分の昼寝時間が推奨されています。)
そして、昼寝をとる姿勢ですが、昼寝はあくまで仮眠ですので、横にはならずに椅子やソファに座った状態で眠る姿勢が良いでしょう。
会社での昼休み、なんとなくスマートフォンをいじっていたり、ネットサーフィンしていたりして時間を過ごしていませんか?この時間に潔く先行投資でお昼寝をとることで、健康レベルも午後の生産性レベルも圧倒的に上がります。無駄な残業や無駄なミスが減れば自分にとっても会社にとってもプラス。後ろめたい気持ちは一切もたず、堂々と正しい昼寝の習慣を積極的にとりいれて、その効果を存分に活かしてください。