皆さん、こんにちは。
ママになり、「自分のことよりも家族の健康や生活を中心に考えるようになった」という方も多いですよね。我が子が心身ともに健康に過ごせるよう、子供の睡眠に興味を持たれるママたちはどんどん増えています。子供にとって睡眠は身体と心、脳を育む上で大変重要な生活習慣でありますが、実は、既にお母さんのお腹の中にいるときから母体の睡眠リズムが赤ちゃんに影響を与えているという事実は、まだあまり知られていません。
「胎児・新生児の眠りの発達」に、母体の睡眠リズムが影響することが判明
ある研究において、母体の睡眠リズムが胎児に伝わり、「胎児・新生児の眠りの発達」に影響を及ぼすということがわかりました。また、妊娠中に夜間勤務を行い看護師や、勤務中に時座ボケを体験する国際線の客室乗務員では、サー カディアンリズム(生体時計)が乱れ、出生時の赤ちゃんの体重が減ってしまったり、早産になる可能性が増えたり、流産しやすくなるということも判明しています。
夜間勤務を伴う業務に関わる人は様々な病気のリスクが日勤者よりも高いことがこれまでの多くの研究で明らかになっていますが、妊娠期の場合はお腹の中にいる赤ちゃんにもその影響が及ぶということで、、妊娠しているご本人だけでなく、企業や社会全体で妊婦の方が正しい睡眠リズムを確保できるような働き方のサポート体勢をつくることが求められます。
母乳で育った新生児は、ミルクで育てられた新生児よりもぐっすり眠れる
授乳も新生児の生体時計に影響を与える要素であることがわかっています。夜間に睡眠ホルモンである「メラトニン」がたっぷりと含まれたお母さんの母乳を飲んで育った新生児は、ミルクで育てられた新生児よりも、夜間の睡眠が促進されるという研究結果が報告されているのです。元気に産まれ、そしてすくすくと成長していく子供たちのためにも、妊娠がわかった段階からある程度子供が大きくなっていくまでの過程で、まずは母親自身が安定した生活リズムを送れるよう意識をすること、そしてそれを支えられるような企業・社会の仕組みが整えられること。
24時間社会による夜間勤務の増加、スマートフォン、ストレス、マタハラなど、眠りが妨げられてしまう要因はたくさん存在していますが、ママと一緒に子どもたちがすくすくと育っていける環境を社会全体でつくっていける未来がくることを、願っています。