34.母体の睡眠リズムが胎児に与える影響

皆さん、こんにちは。

ママになり、「自分のことよりも家族の健康や生活を中心に考えるようになった」という方も多いですよね。我が子が心身ともに健康に過ごせるよう、子供の睡眠に興味を持たれるママたちはどんどん増えています。子供にとって睡眠は身体と心、脳を育む上で大変重要な生活習慣でありますが、実は、既にお母さんのお腹の中にいるときから母体の睡眠リズムが赤ちゃんに影響を与えているという事実は、まだあまり知られていません。

pregnant-1245703_640

「胎児・新生児の眠りの発達」に、母体の睡眠リズムが影響することが判明

ある研究において、母体の睡眠リズムが胎児に伝わり、「胎児・新生児の眠りの発達」に影響を及ぼすということがわかりました。また、妊娠中に夜間勤務を行い看護師や、勤務中に時座ボケを体験する国際線の客室乗務員では、サー カディアンリズム(生体時計)が乱れ、出生時の赤ちゃんの体重が減ってしまったり、早産になる可能性が増えたり、流産しやすくなるということも判明しています。
夜間勤務を伴う業務に関わる人は様々な病気のリスクが日勤者よりも高いことがこれまでの多くの研究で明らかになっていますが、妊娠期の場合はお腹の中にいる赤ちゃんにもその影響が及ぶということで、、妊娠しているご本人だけでなく、企業や社会全体で妊婦の方が正しい睡眠リズムを確保できるような働き方のサポート体勢をつくることが求められます。

母乳で育った新生児は、ミルクで育てられた新生児よりもぐっすり眠れる

授乳も新生児の生体時計に影響を与える要素であることがわかっています。夜間に睡眠ホルモンである「メラトニン」がたっぷりと含まれたお母さんの母乳を飲んで育った新生児は、ミルクで育てられた新生児よりも、夜間の睡眠が促進されるという研究結果が報告されているのです。元気に産まれ、そしてすくすくと成長していく子供たちのためにも、妊娠がわかった段階からある程度子供が大きくなっていくまでの過程で、まずは母親自身が安定した生活リズムを送れるよう意識をすること、そしてそれを支えられるような企業・社会の仕組みが整えられること。
24時間社会による夜間勤務の増加、スマートフォン、ストレス、マタハラなど、眠りが妨げられてしまう要因はたくさん存在していますが、ママと一緒に子どもたちがすくすくと育っていける環境を社会全体でつくっていける未来がくることを、願っています。

33. あらゆる不調の原因に!睡眠中の『口呼吸』を治す4つの方法

皆さん、こんにちは。

日中は鼻呼吸をしている方でも、意外と夜間は口をポカッと開けて口呼吸になってしまっている方は少なくありません。口呼吸を続けていると、風邪をひきやすくなったり、アレルギーになりやすくなったり、顔がたるみやすくなったり、虫歯になったり、口臭が悪化したりと不調のデパートのような状態に。

baby-1637632_640

「就寝中に口呼吸になっている?」かんたんチェックリスト

通常自分の寝顔を見る機会はほとんどないと思いますが、下記に当てはまる項目が多いようなら、睡眠中に口呼吸になってしまっている可能性は大です。

・起床時に口腔内が乾いている
・鼻がつまりやすい
・口臭が気になる
・いびきを指摘されたことがある
・高さが高めの枕を使っている
・風邪をひきやすい
・アレルギー体質
・普段の生活の中で口を開いていることがある

就寝中の口呼吸を治す4大テクニック

就寝中の口呼吸を改善する方法として、すぐに取りかかれることが4つあるので、ご紹介します。

①口呼吸を予防する補助アイテムを活用する
②「あいうべ体操」で口輪筋を鍛える
③枕を低めにする
④昼間の鼻呼吸に意識を向ける

口呼吸を予防する補助アイテムを活用する

唇に上に貼るテープで口呼吸になるのを防ぐアイテムなどを用いることで、就寝時に口呼吸を習慣づけるという方法です。お手頃価格で購入でき、気軽に始められる習慣なので口呼吸予防習慣の第一歩として取り入れてみてはいかがでしょうか?
肌が敏感でテープではかぶれてしまうという方には、顔全体を固定するバンドや、鼻呼吸をサポートしてくれる鼻腔ストレッチャーなどを活用してみるのも方法です。

「あいうべ体操」で口輪筋を鍛える

口の周りの筋肉や顔全体の表情筋を鍛えることで、口を閉じるための筋力を強化します。そのためのトレーニングとして「あいうべ体操」がおすすめ。やり方は至ってシンプルで、時間もかからないので隙間時間を活用して実践しましょう。

①「あ~」と言いながら「あ」の形に口を大きく開ける
②「い~」と言いながら「い」の形に口を横に広げて歯を食いしばる
③「う~」と言いながら「う」の形に口をすぼめる
④「べ~」と言いながら舌を前に出して思い切りあっかんベーをする

枕を低めにする

枕の高さが高いと口をポカッと明けやすい状態がつくられるので、少し低めにしたほうがベターです。しかし、低すぎると今度は歯のくいしばりを起こしやすくさせてしまうので、注意が必要です。快適だと感じる適度な角度が保てるよう、寝返りをうちながら自分にあった高さを見つけてみましょう。

昼間の鼻呼吸に意識を向ける

人によっては昼間も無意識のうちに口呼吸になってしまっている場合もあります。パソコンのキーボードやスマートフォンの画面などに小さなシールを貼り、それを目にするたびに自分が口呼吸になっていないかを確認するという方法で、普段から鼻呼吸をするように意識するという習慣はとても大切です。

昼間のあらゆる不調を根こそぎ取り除くため、まずは睡眠中の口呼吸を改善していきましょう。

32. 【睡眠健康経営:Workplace Wellness Design】 世界の史上最悪とされる事故の裏には「睡眠不足」があった

皆さん、こんにちは。

睡眠不足だと単純ミスが増える、集中して考えられない、思考がまとまらない、マイナスな感情を抑えられないなど、皆さんも1度は経験があると思います。しかし、時に寝不足は「自分ごと」だけで済ますことはできず、人の命を奪う恐ろしい事故のトリガーになることもあるため、決して軽視できません。取り返しがつかない事故の原因の裏には、実は日々の睡眠不足が関係している可能性が大いにあるのです。

man-1519665_640

世界に衝撃を与えた大事故の背景には、「睡眠不足」があった

1986年には世界中の人々に衝撃を与えた忘れられない事故が2つ起こっています。1つ目はアメリカ国民の期待をのせたチャレンジャー号の爆発事故。打ち上げ直後に爆発、四散し、以降2年間NASAはすべての有人飛行を取りやめたといわれています。この爆発事故が起こってしまった背景には、就業中の飛行士の睡眠不足、睡眠異常がミスの原因の1つであることが報告されているのです。
2つ目は、世界最悪の原子力事故と呼ばれたチェルノブイリ原発事故。この事故もまた、就業中の操縦士の睡眠不足、睡眠異常がミスの原因の1つであることが報告されています。
さらに、1979年、アメリカのペンシルベニア州にあるスリーマイル島の原子力発電所で起きた大惨事も、作業員の睡眠不足による判断ミスが原因のひとつであったといわれているのです。

集中力は低下、注意力は散漫に、反応は遅くなる

ある研究では、1日平均4時間しか睡眠をとっていない人は、注意力が散漫になり、反応も遅くなることが分かっています。1日くらいの寝不足では体調を大きく崩すことはありませんが、ダイレクトにダメージを受けるのは脳です。集中力や倫理的思考力、情報処理能力は低下し、注意力は散漫になり、反応は鈍くなり適切な判断力を失います。協調性にも欠け、感情のコントロールも難しくなり、当然事故やミスのリスクは大きく跳ね上がってしまいますからとても危険です。
毎日の適切な睡眠時間の確保は自分の身体、心、脳の健康を維持するため、そしてまわりの人々や安全な社会を守ることにもつながります。理想の睡眠時間にはそれぞれ個人差はありますが、厚労省が推奨する6~8時間の睡眠時間は確保できるような生活のタイムマネジメントを行っていきましょう。

31. 「私の眠り、足りてる?」が分かる!簡単チェック

皆さん、こんにちは。

いつも講演では、「8時間睡眠に科学的根拠はありません。理想の睡眠時間には個人差があります」というお話をさせていただきますが、先日も「驚きました!8時間は眠らないといけないと思い込んでいました!」とおっしゃられた方がいらっしゃいました。まだまだ「8時間睡眠神話説」は根強いということを、日々現場で痛感させられます。

thefifthwatches-1663278_640

すぐに分かる!自分の眠りは足りてる?足りていない?

理想の睡眠時間には年齢などを含めた個人差がかなりあり、3時間で十分な「ショートスリーパー」と呼ばれる人もいれば、9時間以上眠らないと調子が出ない「ロングスリーパー」と呼ばれる人もいます。ロングスリーパーの人がいきなり無理に短時間睡眠に切り替えるなどすると、心身に不調をきたしてしまうので、絶対におすすめできません。
では、理想の睡眠時間には個人差があるという事実を踏まえたうえで、果たして今の自分が適切な睡眠時間が確保できているのかどうかを把握するための簡単な「振り返り」を行ってみましょう。

①朝、すっきり起きられますか?
②朝、排便がありますか?
③朝食を食べていますか?
④午前中の電車移動や会議で眠気がくることはありませんか?
⑤休日に平日より2時間以上寝坊していませんか?

答えが5つ全て「はい」だった方は適切な睡眠がとれています。素晴らしいですね!4つだった方は「いいえ」の部分が毎日「いいえ」なのか、それとも何かがあったりストレスを感じたりしたときだけ「いいえ」なのか、具体的な生活習慣を振り返ってみるといいですよ。3つ以下の方は睡眠時間が足りていないことが想像されます。直ちに睡眠習慣を見直し、毎日5分ずつでも良いので多く眠れる時間を確保できるように意識してください。

量は足りているはずなのに、眠気がとれないのは何故?

中には、「睡眠時間はたっぷり確保できているはずだが、なかなか眠気がとれなくて昼間に困る」という方もいらっしゃると思います。その場合は睡眠の量(時間)ではなく、「質」に問題があることが考えられます。
下記質問事項は「質の良い眠り」をつくるうえで欠かせない要素です。いくつ「はい」と答えられるか、確認してみましょう。

・寝具が体に合っていますか?
・パジャマを着ていますか?
・寝室は安心できる空間ですか?
・毎日の就寝、起床のリズムは一定ですか?
・寝酒や喫煙の習慣はありますか?
・ストレスを過度に抱え込まないよう、発散できていますか?
・就寝ギリギリまでスマホをいじったり、仕事のメール返信したりしないように気をつけていますか?
・ぬるめのお湯に20分程度入浴していますか?
・就寝直前に夜食を食べていませんか?
・運動習慣はありますか?
・仕事から帰宅して90分程度のリラックス時間をもてていますか?

「はい」が多ければ多いほど質の良い眠りへとつながります。「いいえ」が多かった方は、1つずつでも「はい」に変えていけけるように睡眠習慣の改善を試みてくださいね。

適切な睡眠の「量(時間)」の確保と、良い睡眠の「質」の両方を得ることで、心と体、脳の健康へとつながりQOLが最大限引き上げられます。ぜひ、2つの側面からのアプローチで、毎日良質な睡眠を手に入れてくださいね。

30. 【睡眠美容】 秋田に住めば『秋田美人になれる』意外な真実とは

皆さん、こんにちは。

昔から秋田には美人が多いことで有名で、よく「秋田美人」といわれていますよね。その理由は、秋田県を含む日本海側は日照時間が短く紫外線のダメージを受けにくいため、雪のように真っ白できめ細やかな美しい肌を維持できるためという説が濃厚なようです。しかし、実はそれ以外にも、「秋田美人」をつくる驚くべき真実がありました。

spring-landscape-1081972_640

秋田県民は日本で睡眠時間が最も長い

2006年の調査によると、日本の47都道府県のうち最も睡眠時間が長いのが秋田県(485分)と山形県でした。次いで、青森県(482分)、岩手県(480分)、宮城県(475分)がよく眠っているという結果になっています。この結果から、秋田県に限らず、東北の方は睡眠時間が比較的長いということが分かりますね。ちなみに、睡眠不足ワースト3位は、奈良県(456分)、千葉県(453分)、神奈川県(451分)です。大都市である東京都は44位で456分、大阪府は38位で460分、京都府は40位で459分という結果でした。

睡眠時間は究極のエステ時間である

睡眠時間には、日中に受けた細胞のダメージを修復する働きがあり、睡眠中に体をしっかりメンテナンスして翌朝までにニュートラルな状態に戻してくれるという大切な役割があります。つまり一言で説明すると、昼間のダメージを「なかった」ことにしてくれるということ。きちんと眠ることで肌は蘇り、代謝も上がって太りにくい体をつくることもできるため、睡眠時間はまさにエステ時間と言っても過言ではありません。実際に、睡眠に問題がある人のほうがない人と比べると化粧ノリが悪いと感じていたり、肌トラブルを多く抱えていたりするという調査報告もあるのです。
睡眠はつい疎かにされやすい生活習慣ですが、秋田美人がつくられている背景には「日々の快眠」がきっと関係していると思うので、皆さんもぜひ自分の健康と美容のために睡眠時間を確保できるようなタイムスケジューリングを行ってくださいね。

29. 『羊を数えて眠れる』のは、欧米人だけだった!

皆さん、こんにちは。

昔から、眠れないときの対処法のひとつとして「羊を数える」という方法が言い伝えられていますが、ある調査によると羊を数えて実際に眠れた経験があるという人は1割以下だそうです。
そもそも「羊を数えると眠れる」という説は、どこからやってきたのでしょうか?

good-night-1505195_640

羊を数えると眠れる欧米人、眠れない日本人

眠れないときに羊を数えるという方法は、もともと欧米から始まったといわれています。諸説ありますが、羊を数えることで眠くなるメカニズムは大きくわけて3つ。
①大自然の景色を想像することで気持ちがリラックスし、さらに癒やしの象徴ともいえる羊をただひたすら数えるという単調な作業の繰り返しで眠気が誘発される。
②「シープ(SHEEP)」と繰り返すことで自然と腹式呼吸になり、眠りモードの副交感神経が優位になる。
③「シープ(SHEEP)」の発音が「スリープ(SLEEP)」に似ているので、数えながら眠りに入る暗示を自らにかけられる。

上記3つの理由から、眠れないときに羊を数えることが有効だという説が濃厚なのですが、残念ながら日本では羊飼いの光景はほとんど馴染みがありませんし、日本語で数えるときは「シープ」ではなく「羊が~」と数えるので、腹式呼吸にはならないし、「睡眠」とも発音がかけ離れています。
よって、羊を数えることで眠れる効果は欧米人にはあるかもしれませんが、日本人には効果があまり期待できないということが考えられるのです。

日本人が眠れないときに唱えるべき言葉とは?

では、私たちが眠れないとき、羊以外の何を数えたら快眠促進効果が得られるのでしょうか?おすすめなのが「ひとつ、ふたつ・・・・」という「数」を唱えるという方法。ゆっくり「ひとーつ、ふたーつ、みーっつ・・・・」と数えていくと、腹式呼吸に近い呼吸リズムになり、自然とリラックスできて眠気が訪れやすくなります。ただし、あまりに数が大きくなるとかえって焦りや不安感から眠れなくなってしまうことも考えられますから、「10」まで数えたら再び「ひとーつ、ふたーつ・・・」と戻るようにしましょう。
パートナーが一緒に寝ていて声に出して数えられないときには、頭の中で唱えながら、呼吸はしっかり合わせていくようにしてくださいね。

28.不眠対策のファイナルアンサー! 『遅寝早起き』 睡眠法

皆さん、こんにちは。

睡眠に対する意識を高くもつことはとても大切なことですが、「眠れない!」「もっと寝なくちゃ!」など、過剰に意識し過ぎるあまりに早過ぎる時間にベッドに入るなどといった行為は、かえって睡眠の質を低下させ、眠れぬ夜を招くことにつながります。

the-eleventh-hour-1254213_640

「早寝早起き」がベストだといえない理由とは

実は、必要以上に長い時間ベッドの中で過ごすという行為は眠りを浅くし、夜中に目が覚める「中途覚醒」の原因にもなり、睡眠効率を下げてしまうという行為です。早過ぎる時間にベッドに入っても人はなかなか寝付くことができず、焦りや不安感だけが増強され、「ベッド=眠れない」という意識づけを脳にしてしまうことになりかねません。すると、ベッドに入るたびに入眠がスムーズにいかないという負のスパイラルを起こしてしまうことにもつながります。また、夜中に何度も覚醒をしてしまうとそのたびに眠りが分断されるわけなので、当然熟眠感は得られず、起床時には疲労感が残ってしまっているという状態に。
「早く眠れば健康にいい!」と思って行っていた行為が、実は不眠や不健康のスパイラルを巻き起こす入り口になっていたかもしれないという事実に、きっと驚いている方も多いことでしょう。

「睡眠時間制限法」で、あえて「遅寝早起き」にする

このような場合はあえて「遅寝早起き」の睡眠習慣を取り入れて、睡眠のクオリティをぐっと高めていきます。まずは、睡眠日誌(※当サイトからダウンロード可能:http://tomononao.com/suiminnisshi/)を1~2週間活用し、自分が実際眠っている平均時間は大体どれだけあるのかを把握しましょう。そして、その平均睡眠時間に合わせてベッドに入ります。

[例]21時にベッドに入り、6時に起床している方の場合。
床上時間は9時間だが、実際に寝付けるのは23時頃で、夜中に何度か目が覚めるので平均睡眠時間は6時間程度。このケースの場合は実際の平均睡眠時間より床上時間が3時間も長いので、ベッドに入る時間を0時に変え、起きる時間を変えないことで睡眠効率を上げる。

5日~7日間続けて、実際にどのくらい眠れたかを経過観察し、75%程度眠れているようなら眠る時間を10分~15分増やしてみるものおすすめです。起床時に「ぐっすり眠れた!」という熟眠感が得られていて、かつ日中に眠気がなく意欲的に活動できているようであれば「遅寝早起き」大成功です。
ちなみに、適切な睡眠時間にはかなりの個人差があるので、必ずしも8時間とらなくてはいけないということはありませんから、そういった情報に振り回されずに、自分にとって快適だと思える時間を睡眠時間として確保しましょう。

27.【心のお片づけ】 「や・す・み・か・た」の精神で、エネルギーをチャージする。

皆さん、こんにちは。
妻として、経営者として、学生として、全力で走り続けていると、取材やお打ち合わせの際に、「睡眠の専門でいらっしゃいますが、友野さんこそ睡眠時間はとれているんですか?」とか、「お休みとかとっていますか?」等、本当によく質問されます。
しかし、答えはいつも至ってシンプル!決まって「YES!!!」です。
忙しいからこそ睡眠時間をきちんととっているし、お休みのスケジュールは仕事と同じようにしっかりと時間確保しています。

fitness-332278_640

自分ケアの予定は仕事と同じように入れていく

昔を振り返ると、忙しいときに自分を労る時間をもつことに対して罪悪感を感じていたことがありました。仕事のスケジュールを全て組んでから、空いた時間に友人と会ったり、何処かにお出掛けをしたり・・・・自分が楽しむ時間は全て「仕事の合間」という感覚が無意識に根付いていたように思います。しかし、心と身体がWell-beingな状態であることが高いクオリティの仕事を仕上げる上で最も基本的な重要要素であるので、やはり「仕事オンリー」ではなく、日々の「Work Life Balance」という考え方がとても大切になるのです。
「忙しい!時間がない!」というときはつい休むことを後回しにしてしまいますが、敢えて少しでも休息時間を確保することで格段と生産性が上がり、結果スピーディーに仕事が片付くということはよくある話です。

「やすみかた」でエネルギーチャージ!!

や=やりたいことができている「今」に集中し、嫌なこと(人)は一切脳から排除して考えない!

す=好きなものを食べたり、好きなものを鑑賞したり、好きな人と過ごしたり、自分の「好き」を大切にする!

み=「みんなはこうしてる」という周りの意見は全く気にする必要なし!自分がリフレッシュできることを楽しんで行うこと!

か=解放すること。身体や心、脳の疲れ、日頃のストレスや緊張から自分を解放してあげること!

た=「楽しいアンテナ」を磨いて、どんどん楽しいことが広がる生活を意識する!

この「やすみかた」の精神を軸に、自分を労り、そして更に元気に走り続けるためのエネルギーをチャージしていきましょう。
大きなことでなくても十分気持ちはリフレッシュできてパワーも充電できるので、「忙しいときこそ休む!」そして、「自分にとって幸せな予定はどんどん組み込んでいく!」ことを忘れないこと。
そうしていると、仕事や学習へのモチベーションも高まり、相乗効果が生まれてハッピースパイラルが巻き起こりますから、ぜひ1度試してみてくださいね。

26.【睡眠健康経営:Workplace Wellness Design】 産業心理カウンセラーとして。

皆さん、こんにちは。

先日、大学院での学びと平行して学んでいた「産業心理カウンセラー」の資格試験を受け、無事に合格いたしました!
睡眠のコンサルティングをすればするほど、多くの方の睡眠のお悩みをお聞きすればするほど、快眠メソッドやアイテムだけでなく、心に寄り添うことの必要性と重要性を痛感した経験から、産業心理カウンセラーを目指していました。

精神障害に係する労災請求数、あるいはその決定件数

2014年には精神障害に係する労災請求数、あるいはその決定件数が過去最高の数値に達し、ストレスチャックも義務化されたりWLBの重要性も少しずつ根付き始めてたりはいますが、実際はまだまだ行き届いていないと感じるケースが殆んどです。

労災

実際、精神疾患により医療機関にかかっている患者数は、近年大幅に増加しており、平成20年には323万人にのぼっています。
私の近著、「やすみかたの教科書」(主婦と友社)の中でも書いていますが、働き世代が感じる圧倒的なストレスレベルの高さ、睡眠時間の短さ、労働時間の長さ、心身ともに大きな負担を抱えながら走り続ける姿はもはやワーキングアスリートです。

心と身体がつながっている

心と体は自律神経系・免疫系・内分泌系の3つのルートでつながっているので、心のエネルギーが低下してしまうと体のほうにも不調がきたし、頭痛やだるさなどの不定愁訴を感じてしまうことにもつながりかねません。また、「睡眠」も、心に不安やストレスを抱え込んだままの状態では質がなかなか眠れない「入眠障害」や、夜中に何度も目が覚めてしまう「中途覚醒」、起床時刻よりかなり早く目が覚めてしまう「早朝覚醒」が起こりやすくなってしまいます。
ストレス社会を元気に生き抜き、自分らしい幸せに包まれて生きていくためには「心を整える」ことがとても大切です。
これから益々、心から、体から、脳から、環境から、皆様の「ぐっすり」を叶えられるよう、精力的に活動してまいりたいと思います。

25. 「ストン」と寝落ちする2大アプローチ

皆さん、こんにちは。

皆さんは寝付くまでにどのくらいの時間を要していますか?
正常な場合、およそ15分~20分程度の時間で寝付くといわれていますが、実は現代のストレス社会において、それ以上の時間が必要になってしまっている方は少なくありません。理由を伺うと、「今日1日を振り返ってあれこれ考えてしまうから」、「仕事のことが頭から離れないから」、「ああしなければ良かったなど、1人反省会を行ってしまうから」などが多く、なかなか眠りモードのスイッチを上手く入れられないケースが多いようです。

pug-1210025_640

寝付きをよくするための2大アプローチ

以前お話をお伺いした方で、ベッドに入ってから3時間は寝付けないとお悩みの方がいらっしゃいました。せっかく0時にベッドに入っても寝付くのは明け方3時過ぎ。朝は6時には起床しなくてはならないとなると、結局毎日3時間睡眠でハードな日々をなんとか乗り切っているという過酷な状態になってしまっています。
いい眠りは睡眠の「量」と「質」の両面から考えますが、この2つの改善のためには寝付きをよくすることがとても重要になるのです。そのためには、「心理的な効果」が得られる習慣と、「生理的な効果」を狙った習慣という2つの方法が要になります。

寝付きを良くする「心理的効果」:入眠儀式

パブロフの犬と同じ原理にのっとって、毎日就寝前に同じ行動をとることで気持ちを仕事モードからおやすみモードに自然と切り替えていくという「入眠儀式」はとてもおすすめです。「入眠儀式」は一言で説明すると、「眠るための条件付け」のようなもの。儀式の内容はシンプルで簡単なものが良いでしょう。例えば、パジャマに着替えるでも良いですし、瞑想をする、アロマを嗅ぐなど、簡単で自分が心地よいと思えることが大切。就寝前のお約束として毎日行うことを決めておくと、その儀式を行った瞬間に、「あ、もう自分は眠るんだな」と脳が認識して、すみやかに睡眠モードに移行することができるようになるのです。

寝付きを良くする「生理的効果」:入浴など

心理的効果だけでなく、体温変化により入眠を促進する効果を狙った生理的効果が得られる方法も取り入れると、よりスムーズな寝付きが促されます。例えば、ぬるめのお湯での入浴や、19時前後の運動習慣など。運動は一時的に体温を上昇させ、その後、身体が眠りの準備に入るために下降する体温との落差を大きくして寝つきやすい状態をつくってくれるのです。ぬるめの入浴は身体全身を効率よく温め、末梢から深部の熱を放出させ、快適な眠りを誘ってくれる効果などがあります。

心理的、そして生理的な効果が得られる就寝前の習慣を取り入れて、ストンと寝付きの良い毎日をお送りくださいね。それが、明日の仕事で活かせるハイパフォーマンスと、意欲的に働くために欠かせない心身の強化へとつながっていきますよ。