皆さん、こんにちは。
平成24年に行われた厚生労働省の労働者健康調査において、職場でのストレス最大要因は41.3%で「人間関係」であるという記事を前回書きましたが、皆さんは心当たりありますか?
眠る能力の高い人は、コミュニケーション能力が高い
人間関係のトラブルでも様々な種類がありますが、人との関係性を構築していく中で欠かせないのが「コミュニケーション」。これは職場であっても、職場から離れた場所であっても必要とされるツールですよね。コミュニケーションの上手なとり方の指南本はたくさん出版されていますし、世の中の関心も高い分野だと思いますが、実は睡眠との関係性はこれまであまり伝えられていません。
人とのコミュニケーションをとるうえで重要な役割りを果たす要素はいくつかありますが、その中のひとつに脳の「前頭前野」という部分があり、ここは脳の各部位を総合的に使いこなす指令塔ともいわれる非常に大切なところなのです。
寝不足で脳の働きが鈍ることにより、人間関係にヒビが入ってしまう
前頭前野は思考の根幹ともいえる働きをしており、他人の意見を分析して判断したり、自分の意見を考えて組み立てたりとコミュニケーションをとるうえで要となる役割を担っています。逆にいうと、前頭前野がきちんと働けていない状況だと、スムーズなコミュニケーションがとれなくなるということ。
寝不足だと、いつもはスルーできるくらい些細なことなのにイラっとしたり、ちょっとしたことで感情的になったりしてしまったという経験、皆さんも1度はありませんか?さらに、前頭前野の働きが鈍ると感情のコントロールができなくなってキレやすくなるだけでなく、周囲に対して興味がなくなり、無頓着になったり、他人に対する思いやりや協調性が失われたりといったことも起こりやすくなるといわれています。
つまり、寝不足は単純にコミュニケーション能力低下を招くだけでなく、酷い場合には社会的ひきこもりやうつ病などにもつながりかねないので侮れません。
あなたはどんな人と働きたいですか?
私自身、毎日多くの方とお会いしてコミュニケーションをとっていますが、やはりまたお仕事をご一緒したいと思う方は皆明るく、一生懸命で思いやりのある方です。どんなに能力が高かろうが、地位があろうが、「人として」の部分が欠けているようでは、結果として良いお仕を一緒につくりあげていくは出来ないと私は思っています。それは友人関係でも同じ。感情的で愚痴っぽく、自分本位な人には時間を割きたいと思いませんよね。人間は1人で生きていくことはできません。いい仕事をするためにも、健康を害さないためにも、そしてなによりもいつもハッピーでいられるためにも、日々の睡眠時間を確保するよう心がけるなど、睡眠習慣を大切にしましょう。