58. 窓があるオフィスでは、健康と睡眠の質が上がることが判明!

皆さん、こんにちは。

24時間社会が加速し、「眠れない」だけでなく「眠らない」人が増加する現代社会。
1879年にエジソンが豆電球を発明して以降、夜でも光を灯すことが可能な世界になり「世界から夜が消えた」とも言われましたが、そもそも私たちは昼間は起きて活動し、夜は眠るという昼行性の動物です。人類誕生からずっと夜は暗い、昼間は明るいという光のメリハリの記憶の情報が刻み込まれていますから、たかだか約140年という短い間に、夜も活動するような24時間社会に適応することなどできないのです。

光は眠りを促す最高のサプリメント

私たちの体には光環境へ適応して行動を調節する仕組みがあり、脳の床下部の視交叉上核にある体内時計(生体時計)がその中核を担っています。この時計は睡眠リズムのコントロールだけでなく、体温・血圧・心拍・神経活動・ホルモン分泌・糖代謝・脂質代謝・免疫機能など、様々な生理機能の概日リズムを制御している、まさにオーケストラでいえば指揮者のような役割を担っているのです。
私たちの体内時計は24時間10分の時間を刻んでおり、地球の時点よりも10分長いのですが、朝光が目に入ると網膜視床下部路を通って視交叉上核に伝わって体内時計をリセットされ、地球時計に合わさります。つまり、光の刺激をしっかり受けることで身体のリズムが正常に働き、私たちの健康や快眠がつくられるというわけです。逆に、夜は光の刺激を遮断することで睡眠ホルモンの分泌が促され、スムーズな入眠が後押しされます。昼間と夜と、光のメリハリをつけることが私たちの睡眠や心身の健康にダイレクトな影響を与えるのです。

窓があるオフィスに勤務すると、睡眠時間が伸びて質も上がる!

社内に入る自然光と内勤の会社員の健康・睡眠についてアメリカで行われた研究では、「窓がない会社と比べて,窓があって日が当たる会社に勤務する者の方が健康で,睡眠の質が良く,睡眠時間も長かった」という結論を報告しています。主観的睡眠の質の尺度であるPSQIを用いた実験の結果では、窓がある群はない群と比較してPSQIのスコアが有意に高く、アクチグラフィの記録では晩の平均睡眠時間は7時間56分対7時間10分と窓あり群で46分長いことが分かったのです。良質な睡眠の基本である「質」・「量」ともに改善がみられました。
さらに、睡眠だけでなく、健康関連QOLのスコアも窓がある群のほうが高いという結果も発表されているのです。

時間に関係なく暗い環境、あるいは明るい環境に身をおくことができる現代だからこそ、光を意識した生活スタイルを確立することが大切になります。オフィスに窓がない場合は、例えばランチを公園で食べたり、お店で窓際の席に座ったり、電車で窓際に立ったり、朝は駅まで歩いたり。なるべく光を取り入れられるようなライフスタイルを工夫しながら取り入れましょう。



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